逃げるは恥
物事から逃げる・・・なかなか良い印象はありませんが、
時には逃げ出して良かったと思うときもありますね。
頑張り続けることの難しさ・・・次の新しいスタートを切るためには、
「逃げる」という選択肢もアリかもしれません。せめて心の片隅に残しておきましょう。


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逃げることはいけないことだ。
そう思っている人は多いと思います。
自分にも他人にも甘い私ですが、それでも逃げてはいけないのだと信じていました。
「逃げる」のは、卑怯なことであり、ずるくて、自分を信じてくれた人を裏切ることだ。
だから絶対にそれだけはしてはならないと、思ってきたのです。
万一、逃げださなくてはいけないときは、こっそりと、人目を避けてするしかありません。
が、しかし、『堂々と逃げる技術』(中島輝・著/学研プラス・刊)には、驚くべきことが書いてあります。
それは・・・。

逃げてもいいの?それ、本当?
『堂々と逃げる技術』の著者・中島輝は、はっきりと言い切ります。
様々なものを抱え、身動きが取れなくなっているのなら、逃げてもいいのだと・・・。
いえ、逃げなくてはいけないのだ、と。
「え~~っ」と、のけぞりつつも、心のどこかでほっとしている自分がいることに気づきます。
そうなの? 逃げてもいいのね?
いえいえ、むしろ逃げなくてはいけないのよ。
すると、今まで自分を苦しめ、巻きついていた鎖から、解き放たれたようで、安堵の深呼吸さえしてしまいます。

つらい体験をしたからこそ輝く言葉
著者の経歴を読んで、本当に驚きました。
こんなつらい人生を送った人が本当にいるのかと思うほどです。
5歳のとき、里親が夜逃げしてしまい、ひどい喪失感を体験したといいます。
そして、小学生の頃には、躁うつ病・パニック障害などに苦しみ、25歳から10年間の引きこもり生活を送ります。
追い打ちをかけるように、実家が巨額の借金をしたことに悩み、自殺未遂を繰り返すようになったそうです。
けれども、彼は負けませんでした。
生きるために、独学で心理学やセラピーを学び、今では心理カウンセラーとしてとして多くのクライアントを持つ身だといいます。
私自身はカウンセリングを受けたことがないのですが、つらい体験をした著者だからこそ、同じようにつらい心理状態を抱えた人に寄り添えるのでしょう。

なぜ逃げられないのか? それはあなたの心がゴミ屋敷と化しているから。
私たちはなぜ逃げることができないのでしょうか?
自分の心と体を蝕まれてもなお、必死で頑張り続けるのでしょうか?
『堂々と逃げる技術』には、多くの意味深い言葉が書かれていますが、私がとくに納得したのは次の部分です。
「逃げられない」人の心は、自分に本当に必要なものが、すぐに見つからないゴミ屋敷のようなものだと私は思います。
他人に合わせて生きているので、いろんな情報が否が応でも入ってきてしまい、そこから生まれた妄想が、常に頭の中で渦巻いている状態です。
何が本当に自分にとって必要な情報なのか、もはや訳が分からくなっている人も少なくありません。
(『堂々と逃げる技術』より抜粋)
本当に必要なものが見つからないゴミ屋敷・・・。
痛いところを突かれて、うっとうめきたくなります。

逃げるための技術
そうはいっても逃げるのには技術が必要です。
とくに、「お利口でないといけない」「いい子でないと愛されない」と、自分に言い聞かせてきた私にとって、自分をゆがめないために逃げよう!と決心はしても、ではいったい、どうやって逃げたらいいのか、迷い、悩むしかできません。
きっとこれからも「逃げていいのかな?本当に大丈夫?」と、自分で自分に聞いてみることの連続だとは思います。
けれども、もし、あなたが「逃げよう。今、私をがんじがらめにしている何かから逃げなくては、次の一歩を踏み出せない」と、決心したなら、逃げましょう。
自分の人生を生きるために。
自分をこれ以上、追い込まないために。
私は「幸福になるには才能が必要だ」と信じていますが、逃げることも幸福になるために必要な才能のひとつなのかもしれません。
もう自分を追い込まないで。
そんなに自分をいじめないで。
まいったときは、自分にそう言いきかせ、スタコラサッサと逃げてもよいのではないでしょうか?
http://news.ameba.jp/20170216-423/