家の後始末
親が残した家財道具の量に途方に暮れる50代60代の子ども達・・・
こんなケースが増えています。売却するにしても賃貸にするにしても、
家の中が片付いていないと次に進めません。
親として最後に子どもにしてあげらるのは、身奇麗にして逝くことかもしれませんね。

親が終活でしくじりまして Have a Good End-of-Life p [ 寝猫 ]

トラコミュ 素敵な大人のシンプルライフ   ビフォー・アフター

親の残した家が空き家になって困っている子供が増えている。

 子供と言っても、今の日本は超長寿社会。親が80歳代の家はごく普通、90歳を超える親を持つ子供も増えた。だから子供といってもその年齢は50歳代後半から60歳代にもなる。

■家が処分できない最大の原因は「親が残した家財道具」

 空き家はなぜ放置されるのか、空き家に関するアンケート調査などを紐解くと、非常に多くの回答に「家の中に親が残していった家財道具などの整理ができず、途方に暮れている」というものがある。

 家の中を片付けない限り、賃貸に出そうにも、あるいは中古住宅として売却に出そうにも「準備が整わない」ことになる。空き家の多くが、処方箋を施す前にすべき「後片付け」が出来ておらず、スタートラインにも立てていないのだ。

 昔は、親が60歳代から70歳代で亡くなった。子供も、まだ多くが40歳代。家の後片付けをするのにも体力的に余裕があった。ところが、60歳近くになろうものなら、自分たちも体のあちこちに不具合が生じ始め、さて実家の後片付けといっても体がいうことをきかなくなっているのだ。


■膨大な量の家財道具に途方に暮れる「歳を取った子供」たち

 加えて、親が長寿になったということは、家財道具が年を追うごとにどんどん増えていることになる。認知症などを患って、必要のない食品や健康器具、衣服などを大量に買い込んでしまっているケースもある。

 残された膨大な量の家財道具を眼前にして途方に暮れるのがすでに「歳を取った子供」の姿である。

 こんな状態で家を子供に相続させる親になりたくなければ、生前でまだ元気なうちに次にあげる5つのことをしておいていただきたい。


■相続人には「家」より「現金」が圧倒的人気

◆1.生前売却


 最近は、子供や孫が自分の住んできた家に「住まない」ケースが増えている。自分がどんなに愛着がある家であったとしても、子供たちは都心居住などで親の家には戻ってこない場合が多いのだ。先祖伝来の家でも「自分の代限り」の家、あるいは自分「一代限り」の家は、なるべく処分して現金に換えておくことだ。


 たとえば、自分が高齢者施設等に入居して、もはや家には戻らない状況になったときなどがチャンスだ。親が戻らないとわかっていても、子供の側から家を処分したほうが良いなどとは、口が裂けても言い出せないものだ。


 相続の場合、現金よりも不動産のほうが、相続税評価額が有利だといわれるが、今後日本の住宅地の多くが、地価下落となっていく局面。さっさと現金にして渡したほうが子供に喜ばれるというものだ。実際、現代の相続の現場では、親の「家」よりも「現金」のほうが、相続人には圧倒的に人気があると、私の知り合いの税理士は言う。


■時代遅れの水周りは評価ゼロ! 家の値崩れに気づかない親たち

◆2.家の診断


 子供に残す家は、先祖から引き継いできた家は別だが、自分が住宅ローンの返済に耐えて手に入れた家が多いだろう。買った当時の金額はよく覚えているものだが、その後はローン返済にかまけているだけで、不動産取引と縁のある親は少ない。

 そんな多くの親は自分の家の価値が今、どのくらいになっているのかをよく理解していない。平成バブルの時は1億円したような戸建て住宅でも、いまや1000万円でも売れないような事態になっている家も多いということに、ほとんどの親は気づいていないのだ。


 また、自分が手塩にかけて維持した家と思っていても、既に築30年から40年を経過した家だ。トイレやキッチン、洗面所、風呂などはすでに時代遅れの仕様になり、省エネの観点からも劣等生で、マーケットでは全く評価されない代物になっている。次の代まで残したい、賃貸に活用したいのなら、家のどの部分をどの程度直したらよいのかを見極めておくことだ。


 売ればよいと思っていても、現実は甘くない。今自分の家がどの程度の評価なのかは、何も不動産屋に行かなくてもおおよその見当がつく。ネットを見れば、自分の住むエリアの同じような家がどの程度の価格で売買、賃貸されているかのデータはいくらでも拾うことができる。


■隣地とのトラブルは解決しておくべし

◆3.家の周囲を身ぎれいに


 家はただ住むだけなら問題がないと思っていても、いろいろ厄介な問題を背負っているものだ。隣地との境界が整っていない、通行権などの権利が付着している、土地の所有者が複数いる、周囲の土地との間にもめ事がある、などは売却や賃貸を行う時に思わぬ障害になる。子供の代に引き渡す前に整理しておきたい。


◆4.断捨離


 子供には親の残していく家財道具の価値がわからない。

今から「断捨離」を行うことだ。思い入れのあるものでも、子供にとって価値のないものには「潔く」お別れをしておかないと、処分に困るのは子供だ。

 家財道具の処分と合わせて、自分の財産目録を残しておくとよい。子供にはわからない財産価値の高いものもあるからだ。


■ゴミ出し、銀行口座などの手続きをメモにすべし

◆5.連絡先


 親の家だから子供もわかるだろう、は禁物だ。子供が親の家で暮らしたのは高校生まで、といったケースも多い。親の家に住んだ記憶ははるか昔。親が亡くなってみると、ゴミ出しルール、新聞販売、電気ガス水道、植木剪定業者、地元自治会、銀行口座、サークル活動、わからないことだらけだ。どこでどんな手続きをすればよいのか、事前にメモを残しておきたい。


 家というものに大きな財産価値がなくなってしまった現代。親の想いと子供の願いの間には大きな溝がある。その溝を今から少しでも埋めておくことだ。相続も「ハード」の時代ではなく、「ソフトウェア」の時代なのだ。
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